Re;li

Blogブログ

| ,

baobab+haruka nakamura「カナタの旅」Re;li 10周年記念公演 at 早川倉庫を終えて photo by TKC

 

baobab+haruka nakamura 「カナタの旅」
Re;li 10周年記念公演 at 早川倉庫

 

時間が経ってもなお色褪せないことというのは、

文字通りあるもので、私たちは今もまだ

この日のことを考えているし、この夢から

まだ覚めたくない、そう思っています。

まだこの波間に揺れていて、先を行く現実を

ぼんやりと追いかけているような日々。

 

 

先日は春樹さんのお写真と共に振り返りの時間を

綴らせていただきましたが、本日はもうひとりの

カメラマン、TKCさんのお写真と共に、

また先日ご紹介した時間とは違う時間を

ご紹介できたらと思います。

 

 

TKCさんとの出逢いは2年前、

太田美帆さんと横山起朗さんのライブ会場に

Re;liを選んで下さった時に熊本でお会いしました。

その物腰の柔らかさ、気配りの豊かさ、

その場の空気を瞬時に和やかにする笑顔、

Re;liスタッフもみなお会いしてすぐにTKCさんの

お人柄に惹かれました。

 

 

長きに渡り、みなさまの音楽の風景をおさめられている

TKCさんのお写真は、アーティストみなさまとの

信頼関係がうかがえて、そして思い入れと親密さを

感じます。

 

 

TKCさんのお写真も春樹さんのお写真も

撮る対象へのひたむきさと真摯さが感じられて、

そして、私の視覚では捉えることのできない光景を

映し出していて、それはきっと、人やものを映している

というもっと先の、あるいは内側の、

決してただ見つめるだけでは掬い取ることのできない

何かをこうして見せてくれるのだ、と感じます。

 

 

10/28の設営と衣装合わせの時間。

カナタ旅楽団ひとりひとりの体つきに合わせて

修正を加えていく、suzuki takayuki さんと泉山さん。

 

 

maikaさんの衣装はsuzuki takayuki×Re;li別注の

カシュクールワンピース。

当日は私たちRe;liチームも同じお洋服で揃えました。

真っ白で厳かでありながら、ひとたび動くと

柔らかな生地がさらさらと軽やかに舞い、弾む。

maikaさんにとてもお似合いで、

眺めている我々は思わず感嘆の声が漏れ出る。

 

 

 

未來さんはリネンコットンのストライプのロングシャツを

お召しになられていて、この生地は私たちも大好きな生地。

日頃お見受けする未來さんのお姿は、

生成りや柔和なお色のお洋服をお召しの様子な気がして、

この端正できりっとした佇まいに、

瞬時に目を奪われました。

 

 

 

harukaさんの衣装はsuzuki takayuki×Re;li別注の

ドレスシャツ。

harukaさんはお召しになられるそのお洋服を

自分の感性で着こなされ、

お洋服を様々に着られてきたその経験値で

スマートに、harukaさんの空気に

落とし込まれていました。

 

 

 

その類まれなるスタイルでsuzuki takayukiの

ロングシャツをさらりと身に纏われる玄さん。

黒という色を際立たせ華やかに映し出します。

パンツの着丈バランスに、suzukiさんのお見立ての

素晴らしさを感じました。

 

 

 

ケイタロウさんはデザインが優雅な後ろ下がりのシャツ。

そして光沢のあるゆったりとしたパンツ。

ケイタロウさんの少し神秘的な気配にとてもよく

似合われていて、内面を引き立たせているように

感じました。

 

 

 

良太さんはショールカラーシャツにベストの出で立ち。

柔和なお人柄が滲み出る良太さんの表情、

その中できりっとした紳士的な装いがより

良太さんの柔らかさを際立たせるように感じました。

ハンカチーフが黒のグラデージョンにパッと

華やぎを与えて、とてもお似合いでした。

 

 

とても絵になる皆様のお姿。

いつまででも見ていられるお写真の数々。

suzuki takayukiの衣服で包まれたみなさまは

旅楽団の雰囲気がよりくっきりとあらわれて、

空間と立ち姿と音色がそれぞれに溶け合いながら独立し、

その芸術的な時間は一種の奇跡のように思えました。

 

 

TKCさんのお写真を兼ねてより、みなさまの投稿などから

拝見していていつも感じるのは、

そこに蓄積された時間のことです。

TKCさんのお写真には、厚みというのか、

重みが感じられて、それはみなさまを長く見つめて

こられている時間がそう見せているようにも

思えるけれど、映し出されるその方々おひとりおひとりが

生きてきた中で出くわした様々な出来事、感情、

それらを抱えてきたこれまでの歩みの先に

辿り着いたであろう「今」を捉えているように

感じられます。

その時間の轍のようなものを見たり、知ることでき、

胸に迫るような感覚を覚えます。

 

 

開場時間、終演後は出店ブースにみなさま集われ、

どの店舗も終始賑わっていました。

このような時間が随分遠くなっていた昨今、

その空白を埋めるように、

みなさま楽しさや幸せを寄せ集め

胸に詰め込んでいるように感じました。

 

 

北九州の門司からお越しくださったmunaさん。

お店のお洋服をお買い求め下さったことが

親交を深めるきっかけとなりました。

細かなところまで行き届いた美しいお店、

洗練されたひとつひとつの什器、

そしてお取り扱いするお品物への愛。

とても尊敬するお店です。

 

 

旦那様ともお久しぶりにお会い出来て、

おそらく3年前の京都で聴いた、

12月のカーテンコール以来です。

初めましてのスタッフさんも、想像以上に優しいかたで、

みなさまRe;liのお召し物で店頭に立って下さいました。

 

 

宮崎より、お越しくださった植物Lab archiさん。

非常にRe;liをご愛顧いただき、そして今回の催しにも

宮崎よりたくさんのお客様を呼んでくださいました。

公演当日は店主の藤本さんが体調不良に見舞われ、

会場にお越しいただけない時間も長く、

とても苦しく辛く悔しい想いをされたと思います。

それでもたくさんのお祝いの気持ちを届けて下さり、

全身全霊をこの催しに注いでくださいました。

心から尊敬するかたです。

 

また、藤本さんの大親友である奥村さんもお手伝いで

ご参加いただき、お2人ともsuzuki takayukiの

お召し物で揃えてくださいました。

シュベルティで埋め尽くされた店内、

その生産者のかたも催しにお越し下さり、

あたたかい空気のブースでした。

 

 

同じく宮崎よりお越しくださいましたponchiceさん。

archiさんとも親交があり、

以前宮崎に会いにお伺いした時の楽しい時間を

今も覚えています。

ponchiceさんともRe;liでお会いしたのが初めてです。

それからponchiceさんのマフィンの美味しさに

すっかり虜になってしまい、店舗の美しさにもまた

強く胸を打たれてしまい、お店作りの学びとなっています。

何より佐藤ご夫妻の優しくて純朴で控えめなお人柄に

いつもお話しすると心洗われます。

 

 

広島、尾道の本と音楽のお店、紙片さん。

munaさんとの繋がりからその存在を知り、

一方的に店主の寺岡さんのファンになり、

度々通販にてお買い物をさせていただいていました。

 

 

お店にもやっとお伺いすることが叶い、

寺岡さんの手で作られ続けていく紙片さんのお店の

形態にどきどきとする高揚を感じました。

熱烈に今回の催しへのご参加をお願いして、

こうしてお越しいただけたこと、

とても嬉しく思います。

 

 

Re;liも出店させていただきました、今回の催し。

おかげさまで別注のお品物もたくさんのお客様のもとへ

お届けすることができました。

お写真でワンピースをご試着いただいているのは、

今回の催しを全力でバックアップして下さいました

制作の山口さん。

お気に召していただけて嬉しかったです。

 

 

先日のブログでは春樹さんが撮影されていたので

そのお姿がご紹介出来ませんでしたが、

Re;liをいつも見守って下さるカメラマンの穴見春樹さん。

TKCさんと春樹さんがお互いのお姿を撮り合っている

ことが、心あたたまります。

お2人のコンビネーションが素晴らしく、

尊敬し合い、想い合い、補い合っている関係性を、

お写真からも、会場でのお2人の振る舞いからも

感じ取ることが出来ました。

 

 

どれだけ記しても書き足りないような気持ちが

後から後から溢れていて、この会のことを

書き終えてしまうことを寂しく思ってしまう

自分がいます。

 

今回もブログにお付き合いくださいまして

ありがとうございます。

 

明日は番外編で、紙片の寺岡さんからいただいた

お写真と共に、隙間で起こっていた、

愛しき小さな事象をご紹介できたらと思います。

 

ishihara_reli

Written by

ishihara_reli

Re;li ディレクター。 演劇と、本と、Re;liを通して出会えた人が、 自分にとっての大切なもの、必要としているものです。